個人再生に失敗するのはどんな場合?注意が必要なポイントとは!

個人再生は借金が大幅減額されるので魅力的ですが失敗することもあります。


再生手続って大変なんでしょ!
やるなら失敗したくないよね。

借金の元本まで減額されるけど手続きは複雑ね。
だから誰でもできるわけじゃないのよ。

個人再生は借金の元本を大幅に減額して返済を楽にする救済制度です。

返済が困難になってきた人にとって魅力的な方法ですが、申立すれば100%成功するわけではありません。

では、個人再生に失敗するケースとはどんなことか、成功するためにはどうすれば良いか詳しく見ていきましょう。

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裁判所での手続きに失敗する

個人再生を申立てて認可され減額が決定するまでに約6ヶ月かかります。そして、再生計画どおりに3年間支払いが完了して初めて成功したと言えます。

失敗する要因は手続きの段階ごとにあります。

  1. 申立が棄却される
  2. 手続き開始後に廃止になる
  3. 再生計画案が不認可になる
  4. 認可決定後に取り消しになる

申立が棄却される

個人再生の申立てが受理されず棄却される場合があります。

申立が棄却される要因

  • 借金総額が5000万円を超えている
  • 住宅ローン特約を利用する場合は、住宅ローンを除いた借金総額になります。

  • 継続的な安定収入がない
  • 個人再生は借金がゼロになるわけではないので、減額が確定したら毎月遅延なく払う必要があります。

    無理なく返済できるだけの安定収入が継続して見込めない場合は棄却されることがあります。

  • 個人再生の予納金を払わない
  • 裁判所に個人再生の費用を予納できない場合は申立てが受理されません。

  • 不当な目的で申立てしようとしている
  • 例えば、借金をして一回も支払わずに個人再生をしようとしたり、一部の債権者だけに返済を済ませて個人再生をしようとすると棄却される可能性が髙いです。

  • 過去に個人再生や自己破産をしている
  • 給与所得者等再生手続の場合は、過去7年以内に個人再生や自己破産をしていると申立てが棄却されます。

個人再生は弁護士や司法書士に依頼する人が殆どなので、専門家に依頼すれば申立書を作成する時点でチャックされるので棄却されることはないでしょう。

手続き開始後に廃止になる

申立が受理されても、再生手続開始後に廃止になる場合があります。

手続きが開始されると、再生計画案を作成しないといけないので、債務者本人が主体的に動く必要があります。

手続き開始後に廃止になる要因

  • 財産を隠していた
  • 所有財産の評価額が20万円を超えるものがあるにも関わらず、報告せずに隠していた場合は再生手続が廃止になる場合があります。

    個人再生をする場合には財産を処分する必要はないですが、自己破産で換価分配される財産以上の額を返済しなければならないんです。

    財産を所有しながら借金だけ減額されたのでは、債権者に不利な場合があります。

    債権者からすると、自己破産で財産を処分して払ってもらった方が分配金が多い場合があるのです。

  • 再生計画案の作成見込みがない
  • 再生計画案の作成に協力しないなどで、作成見込みがない場合は手続きが開始していても廃止されてしまいます。

  • 期間内に再生計画案が提出されない
  • 裁判所から指定された期限内に再生計画案が提出されないと、廃止されることがあります。

    弁護士に依頼している場合でも、再生計画案の作成に必要な資料の提出が遅れるなどないようにすることが必要です。

  • 履行テストの支払いができない
  • 再生手続開始決定後に、リハーサルとして申立書に記載した月の返済予定額を、個人再生委員に約6ヶ月間毎月支払わなければなりません。

    この履行テストが支払えなければ、個人再生をしても返済できないと判断され手続きが廃止されます。

再生計画案が不認可になる

再生計画案が提出されると、「債権者の議決」または「債権者への意見聴収」がされます。

給与所得者等再生手続の場合は債権者の意見を聞くのみですが、小規模個人再生手続の場合は、債権者の過半数を超える反対があれば不認可になります。

再生計画案が不認可になる要因

  • 債権者の過半数を超える反対があった
  • 小規模個人再生手続の場合は、債権者の半数を超える反対があると認可されません。ここで言う半数とは借金総額の半数になります。

    大手消費者金融や銀行が反対することは殆どないのですが、一般からの借金やネット金融などで借りている場合に反対されることがあります。

    また、1社の借金額が借金総額の半分以上の場合、反対されることがあります。

    小規模個人再生手続に失敗したら、債権者の同意が不要な給与所得者等再生手続をすることもできます。

    ただ、小規模個人再生手続から給与所得者等再生手続に切り替えることはできないので、申立から再度することになります。

  • 裁判所が不適切と判断した
  • 債権者の同意が得られたとしても、認可・不認可は裁判所の判断になります。

    個人再生委員や弁護士に協力しながら誠実に再生計画案を作成していれば、債権者の同意を得ることで認可される可能性が髙いです。

    認可決定後に取り消しになる

    再生計画案が認可されてから約1ヶ月で確定して、法的に借金が減額されます。

    ですが、個人再生手続はこれで終わりではありません。再生計画どおりの返済が終了することで、借金の残額が免除されるのです。

    認可決定後に取り消しになる要因

  • 再生計画どおりの返済を怠った
  • 再生計画案が認可され借金の減額が確定したら返済がスタートします。

    通常は3年間で毎月決まった額を返済しますが、毎月遅延なく返済することが必須です。

    例えば、3月は苦しいから4月にまとめて2ヶ月分支払うことはできません。

    1回程度の遅延ですぐに取り消しになることはないですが、長期に返済を怠ると再生計画案は取り消しになります。

    再生計画案は取り消しになれば、借金の減額も取り消しになってしまいます。

  • 再生計画案の不正が発覚した
  • 財産隠しをしていたり、一部の債権者だけに優先的に支払いしていたなどの事実が発覚すると、再生計画案の認可確定後でも取り消しになることがあります。

    よく見落としがちなのが、携帯電話の端末の割賦代金の支払いです。

    債権者の中に携帯電話会社を入れ忘れていたために、端末の割賦代金だけ優位に支払っていたと判断されるのです。

    個人再生に慣れた弁護士は、携帯電話会社が抜け落ちていないか注視しています。

    せっかく借金の減額確定までこぎつけたのに、再生計画案どおりの返済ができなければ、それまでにかけた費用と時間が無駄になります。

    個人再生をする場合は、余裕をもって返済できる金額で再生計画を立てることですね。

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    個人再生手続が進まないケース

    個人再生は申立てから約6ヶ月くらいで再生計画案が認可確定するのが一般的ですが、なかなか進まないケースがあります。

    申立人が協力しないために進まない

    再生計画案を作成するために、個人再生委員や弁護士に協力を求められます。

    ですが、この要請に申立人が協力しないと書類の作成ができず再生手続が進みません。

    個人再生委員や弁護士に求められたら速やかに協力することです。

    弁護士が手続きを進めない

    弁護士に依頼し必要資料も提出したのに、なんの連絡もないまま手続きが進まない場合があります。

    挙句の果てに「個人再生は無理だから自己破産してはどうですか。」と、言われるケースもあります。

    個人再生は債務整理の中でも手続きが複雑です。特に住宅ローンを残す場合は作成資料も多くなりますから個人再生を受けたがらない弁護士もいるのです。

    個人再生を弁護士に依頼する場合は、複数の法律事務所で相談した方が良いです。

    有料の場合30分で5,000円程度かかりますが、無料相談できる事務所もあります。

    また、依頼するなら司法書士より弁護士の方が良いです。

    司法書士は書類の作成だけで、裁判所でのやり取りは自分ですることになりますし、必ず個人再生委員が選任されるので費用はあまり変わりません。

    個人再生を自分で行うのは困難なので、通常は法律事務所に依頼しますよね。 依頼すれば費用が必要ですから、弁護士と司法書士のどちらが良いか迷う...

    個人再生に失敗しないために!まとめ

    個人再生を法律の知識がない一般人が自分で行うのは困難です。弁護士に依頼することを推奨している裁判所もあるくらいです。

    しかし、個人再生は申立人が主体的に行うことが前提なのです。

    個人再生に失敗しないために

    • 個人再生に慣れた弁護士に依頼する
    • 無理な再生計画案を立てない
    • 負債と資産を漏れなく拾い出す
    • 一部の債権者だけに勝手に支払わない
    • 個人再生委員や弁護士に協力する

    自分の借金が無理なく個人再生できるのかどうかで、失敗する可能性も低くなりますから、状況をしっかりと把握して弁護士に相談してみることですね。

    個人再生の手続きには数十万円の費用がかかりますから、失敗に終わって無駄にならないようにしましょう。

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